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香りを意識する

普段あまり意識をしていない香りを五感でイメージしてみてください。たとえば、春夏秋冬の香り、晴れの日の香り、雨の日の香り、太陽の香り、町の香り、里山の香り、朝の香り、夜の香り、花の香り、草の香り、新緑の香り、土の香り、海の香り、川の香り…etc! ふと気がつくと今はどんな香り?って眼を閉じ香りに意識を向けています。普段あまり使われていない五感の嗅覚がフル回転して、眠っていた感覚器が目覚め、なんだか元気がでるような気がします。

 

◆  森の香り  

 

森に入ると木々たちが発するフィトンチッッドが自律神経を刺激してリラックッス効果が高まり、ストレスを解消してくれます。私たち人類の祖先は昔、森に住んでいて森の恵みを享受しながら 進化してきました。全ての人のDNAにその情報が取り込まれいて、森に入ると身体の機能がリセットされ体調が改善され良い状態に戻るとか…そんな話を聞いたことがあります。

 

◆  フィトンチッド     

 

樹木は光合成を行い、太陽の光エネルギーを利用して、二酸化炭素と水から炭水化物、たんぱく質、脂質を作ります。(一次代謝産物) そして酸素を放出してくれます。二次代謝産物としてアミノ酸、アルカロイド、タンニンなどを生成します。フィトンチッドもその一つです。フィトンチッドは樹木が自らの身を外敵などから守るために発散する揮発性の物質で、主にテルペン系の有機化合物で、α-ピネン、カンフェン、サビネン、リモネンなどモノテルペン炭化水素が主です。土に根ざして動けない樹木が、昆虫や動物に葉や幹を食べられないように摂食阻害や忌避、殺菌、他の植物の成長阻害の他、植物同士の伝達やコミュニケーションにも使われていると言われています。樹木の不思議な力です。言葉の語源は、ロシア語の合成語でフィトン=植物が・チッド=殺すと言う意味だそうです。そんなちょっと怖い意味のフィトンチッドですが、私たち人間には良い作用を与えてくれているようです。自律神経の安定に効果的といわれ、快適な睡眠や肝機能の改善をもたらすといわれています。

 

◆  太陽の香り   

 

お天気の日に干した布団は温かな草原のような香りがして幸せいっぱいになります。それが太陽の香りとは分かりませんが、きっと太陽には人を幸せにするエネルギーがあるのだと思います。眼を閉じて太陽に向かいその位置を確かめ、肌で太陽の温かなエネルギーを感じ、手を広げおもいっきり息を吸うと太陽の香りを感じることができるような気がします。イメージでよいのです。まちがいなく元気がでます。

 

◆  森の香りの精油   

 

自立神経が安定すると言われているフィトンチッド。森には行けなくても、樹木の精油をお部屋に焚けば深い森に入ったような落ち着いた気持ちになります。森の精が元気をくれるようです。おすすめ樹木の精油をいくつか紹介します。

 

・サンダルウッド    神経の緊張と不安を和らげます。気分が鎮静しリラックスします。

・シダーウッド   ストレスや緊張を和らげます。気管支炎やせきなどもらくになります。

・ローズウッド   気分がめいったときに気分を明るく高揚させ元気づけてくれます。

・サイプレス    イライラを押さえ、怒りを和らる効果があるようです。

・ティートリー   傷ついた心をなぐさめ、リフレッシュさせてくれます。

・ユーカリ     イライラした気分をしずめます。頭脳を明晰にし集中力が高まります。

・ジュニパー    気持ちを前向きにしチャレンジ精神がわいてきます。